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3月 10「逝きし世の面影」とリサーチ手法 その1
大河ドラマで「龍馬伝」が放映され、高知では「土佐・龍馬であい博」がおこなわれるなど、坂本龍馬をきっかけに明治維新前後の日本に再びスポットライトが当たっている。
中学校で習う歴史の授業では江戸時代後期~平成までは急ぎ足で駆け抜けるため、近代史を深く学ぶ機会がない。「和魂洋才」の意味を覚えはしたが、深い意味は知らない。そして、当時の政治的・経済的背景は教わりはするが、どのように生活が変わり、文化が変わってしまったのかは教科書や授業だけでは教えてもらえない。(現代との比較に驚いたり、進歩のスピードに驚く程度である)
急激に西洋化した約150年前の日本の生活・文化の移り変わりは、これから急激にグローバル化の波に乗せられていく途上国諸国にも通じるところがあるだろう。
そのようなきっかけから日本が江戸から明治に移り変わった時代の文化的な背景を理解するにあたり「逝きし世の面影」に注目した。
※本の概要は「千夜千冊」を読むと大半を理解できるので、ご参照ください。http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya1203.html
本書はBOPビジネスでのリサーチに興味がある人、文化人類学的な観察・リサーチのアプローチに興味がある人は興味深く読めるであろう。特に異文化に身を置き、現地に入りこもうとしている人には、お勧めである。本書は安政時代~明治時代までに「お雇い外国人」、異国の視座見た日本が当時の日本を描いた外国人の書籍を中心にまとめられている。まずは日本という国が昔、外国人からどのように見られていたのかを理解することで、自分が調査する際の自分が持つ「偏見」に気がつくかもしれない。
本書には西洋化以前江戸時代の日本~黒船来襲~大政奉還~明治維新~西洋化までの過程を外国人が残した日本に関する書籍をもとに、当時の日本の変遷が書かれている。
たとえば、かつての日本が「貧乏であっても貧困ではなかった」かどうかということは、経済指標などでは測れない。いくら欧米諸国やアジア諸国と比較しても、そんなことの説明はつかない。しかし、外国人のチェンバレンには、「日本には貧乏人はいるけれど、貧困は存在しない」と見えた。しかし、日本も、富国強兵・殖産興業をもってわざわざ富裕階級とともに貧困階級をつくりだしてしまった。
「発展途上国・貧困と言われているにも関わらず、(日本人より)幸せそうに過ごしている」
このような疑問はバックパックを背負い途上国と言われている国を旅したときに大半の人々が持つ思いと似ているのではないだろうか?
次回へ続く…
