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3月 10

【未来創造レポート】Vol.6「KickStart-The tools to end poverty-」

長らく間を空けてしまい、申し訳ありませんでした。
今回から「BOPビジネス」の事例を紹介してまいります。実際のビジネスにおけるプロダクトやサービスの裏にある背景や製作段階でのデザイン的思考、またそれらがいかなる課題を解決し、どれほどのインパクトを与えているかを知ることは、これから私たちが「BOP」に関わっていく上で重要であると思います。

KickStart-The tools to end poverty-

<Summary
イ)   プロダクトが生まれた背景
ロ)   デザインシンキング
ハ)   KickStartのビジネスモデル

【本レポートの狙い】

今回から、BOP市場で活用されている特有のプロダクトを取り上げていく。プロダクトの裏にある背景や製作段階でのデザイン的思考、また一つのプロダクトがいかなる課題を解決し、どれほどのインパクトを与えているかを紹介する。さらに一つのプロダクトの開発段階、生産・流通、現地の人の手に届くまでのビジネスモデルを見ていく。

【イ. プロダクトが生まれた背景 】

<背景>


・   アフリカの貧困層の80%が農村に暮らしていると言われ、それらの国々では、多くの人々が農業で生計を立て、小規模の土地で作物を育てながら家族を養っている。
・   アフリカの最貧地域でさえ自給自足の生活はもはやできない。家族を養い、服を買い、家を建て、子供に教育を受けさせるには、現金がいる。
・   多くは灌漑(かんがい)用の石油ポンプには手が届かず、電気が供給されていない地域に住んでいる。
⇒必要なのは「現金」or「現金を稼ぐ手段」?


【図① アフリカの小規模農家が抱える制約条件】

(図)

<灌漑設備がある暮らしを創造する>

・   灌漑ができれば、乾季にも作物を育てることができるようになる。
・   灌漑ができれば、果物や野菜といった付加価値の高い作物を育てることができる
⇒他の農業者に収穫がなく価格の高い時期に、市場で作物を販売することができる。

【ロ. デザインシンキング】

・   貧困層向けに製品をデザインする場合、「彼らが必要としているもの」と「彼らが必要としていると我々が考えるもの」は大きく異なり、製品開発・デザインにおいて、視点・視座の転換が必要とされる。

<彼らにとって現金を払うに値する製品は何なのか?>


  • 時間と労働力を節約できても、現金を稼げる手段がなければ投資はしない。
・   KickStartの創始者マーティン・フィッシャーは以下のように語る。

「ユーザーの生産性を向上させることに技術の焦点を当てることは間違っている。アフリカの人々は一般的に時間と労働力をたくさん持っている。彼らが必要としているのは資本であり、お金を稼ぐ方法である」
  • 低価格でかつ、コストに見合う価値がないと投資はしない。
    ・   その日暮らしをする人々にとっては、ほとんどの現金が稼ぐそばから使われ、貯金に回す分はほとんどない。
  • 投資は半年以内で回収できることが望ましい。
    ・   農民たちは自分の現金を土地に注ぎ込み(種子や肥料の形で)、その投資を回収するまで三カ月から六カ月待つことに慣れている。ゆえにその期間で投資を回収できるものでなければならない。

【図② 制約条件を乗り越えるデザイン】

(図)

【ハ.KickStartのビジネスモデル】


・   キックスタートの製品はアジアにもともとあった足踏み式ポンプを改造したもので、より軽く、持ち運びやすいペダルに再構成されたものである。

<ポンプ開発の変遷>
  • Original MoneyMaker Pump  価格:不明 【1996年】
    ・   7メートルの深さの水源(井戸や川、池)から水をくみ上げることができる。4050台以上の「Original MoneyMaker Pump」が売れ、製品購入者全体に毎年390万ドル以上の利益をもたらし、小規模灌漑の潜在的可能性を証明した。
    ⇒しかし、このポンプは水源から水をくみ上げることはできたが、圧力をかけ、ホースやスプリンクラーによって水を噴射することができなかった。そのため、作物に効率よく水を撒くことができなかった。
【図③ 進化し続ける技術】

続きはこちらからどうぞ。『未来創造レポートVOl.6』





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