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1月 10【Interview】JOICFP
財団法人ジョイセフ 甲斐和歌子さん
塩田恭子さん
【概要:ジョイセフの活動】
途上国の妊産婦と女性の命と健康を守るために活動している日本生まれの国際協力NGO。
戦後の日本が実践してきた家族計画・母子保健の分野での経験やノウハウを途上国に
移転してほしいという国際的な要望を受け、1968年に設立。
国連、国際機関、現地NGOや地域住民と連携し、アジア、アフリカ、中南米で、保健分野
における人材養成、物資支援、プロジェクトを通した様々な支援を行っている。
【現地の課題】
1.病院がない、薬などの道具がない、医師や看護師がいないなどの保健システム上の課題。
2.妊娠・出産に関する知識や情報不足
⇒自宅でお産をする時に、介助をする村のお産婆さんの知識と技術が不十分なため、安全で衛生的な
お産ができず、母体や新生児の命が危険にさらされることがある。
3.病院などの施設への移動手段
⇒遠方のクリニックまで行くバス代が高くてお金が払えない。
4.伝統的価値観や社会的慣習
⇒アフガニスタンでは男性の付き添いなしで女性が1人で外出してはいけなかったり、男性と二人だけで
一緒の部屋にいてはいけない(診療は女性の医師に限られてしまう)などの文化や宗教などの伝統的価値観。
女性が12~13歳頃から結婚する社会的慣習のある地域では、妊娠や出産をするには余りにも母体が未成熟で、
出産自体が母体や胎児にとって危険。また妊娠しても十分な休養をとることができない地域もあり、
その結果、出産が危険になることがある。
【自宅分娩用の出産キットの中身】
(医療従事者が立ち会う出産がベスト。どうしても自宅での出産を免れない場合に使用するもの)
1.へその緒を切るかみそり ←不衛生なカマや竹などを使用して破傷風になるのを防ぐ
2.妊婦さんが横になる時に必要なビニールシート ←バナナの皮や動物の皮を使用している所もあった
3.へその緒を結ぶ紐
4.へその緒を切るときに使うプラスチックのプレート
5.取り扱い説明書 ←分娩介助者が使い方を理解するために書かれたもの。文字が読めない人でもわかるように絵でも説明している。
6.手を洗う石鹸 ←分娩介助者が手を洗うためのもの。
※国連や途上国のNGOによって配布されている出産キットには
他にもせっけん・ゴム手袋・鉄分タブレット・爪を磨くブラシなどが入っているものもある。
途上国のNGOの中には、手作りでアルコールランプを作っているところもある。

【医療道具以外に支援している物資】
1.ランドセル(アフガニスタンに送っている)
⇒中にノートや鉛筆などの学用品が入っている。(←土に指で文字を書いて勉強する環境もあるため)
⇒青空教室ではランドセルを机やいす替わりにして使っている生徒もたくさんいる。
2.HIV/エイズに関する紙芝居
⇒エイズとはどういう病気か。どうやって感染するのかなど、エイズに対する偏見をなくすための
紙芝居。紙芝居は文字の読めない人でも理解でき、電気がないところでも使用できる。
3.再生自転車
⇒日本の放置自転車を、再生して、途上国に送っている。途上国では、保健ボランティアが村を巡回
するために使用されたり、荷台を使って救急車代わりに使用されている。
【ジョイセフスタッフが考える現地のニーズ】
アフガニスタンの現地NGOから実際にほしいといわれているもの
・電気がなくても使える視聴覚教材(映画など)+ 自家発電を可能にするキット
現在、現地では、ジェネレーター、プロジェクター、パソコン、スクリーンで対応しているが、
もっと軽量で、持ち運びに便利なもの、安価なものが必要。
たとえば、小さいソーラーシステムがあって、自家発電できるようなものがあるとコストがかからず使いやすい。
さらに、クリニックにも電気が通ってない現状の中、真冬の凍えるような寒さの中、
病院に人が来なくなってしまう状態を防ぐことが可能になる。また、自家発電できるとポンプで水がひけるようになる。
**編集後記**
現地のニーズから生まれた製品を実際に見て、「現地の人自らこんなものを創り出すのか」という驚きがまずありました。
日本にいては到底知ることのできない現地のリアルな状況や課題を知ることができ、
その課題へのアプローチとしてどういったプロダクトがあるといいのか、について改めて考えさせられました。
